東京月島クリニック[がん治療・生活習慣病予防・検査]

メールでのお問い合わせ電話0120-47-4770
TOP > お知らせ > がん予防と糖質制限

お知らせ

がん予防と糖質制限

がんと糖質

 これまで食事とがんとの関係は、いろいろ言われてきましたが、最近は特に糖質が注目されています。その理由は、がんの栄養が、ほぼ糖質のみだと言うことがあげられます。

 これを応用したのがPET検査です。PETとは、現在最も進んだ画像解析として検診などでも使われていますが、その仕組みは、がんがどんどん糖質を細胞内に取り入れることを利用したものなのです。まず放射性物質を付加したブドウ糖を注射し、その約1時間後に画像を撮ります。そうすると、ブドウ糖を取り込んだ細胞が特定され、これが赤く光って表示されることになります。

 また、糖尿病に罹っている方に、がんになる方が多いことがよく知られています。糖尿病では血糖が高くなりますので、がんが育つには良い環境だと言うことが、理由の一つとされています。

 やはり、がんと糖質には密接な関係がありそうですね。

糖質とは

 糖質は、当然甘いものに多く含まれています。しかし、我々が食事から摂取している糖質は1日に約300gですが、いわゆる甘いもの、果物、コーヒーや料理に使う砂糖は、この内僅か100g程度なのです。残りの200gは、炭水化物、つまりごはんや麺類なのです。例えば、甘いものの代表でカロリーが高いことで知られているショートケーキですが、これには糖質30gにすぎません。これに対して、カロリーが低いと考えられるかけうどんやかけ蕎麦では、糖質は60gつまり倍の糖分が含まれています。

糖質を抑えるためには

具体的に糖質を抑える方法を、3つ紹介します。一つ目は、うどん定食といったうどんとおにぎり、あるいはラーメンとチャーハンなどの炭水化物と炭水化物の組み合わせをやめましょう。特に日本人にはこの炭水化物の組み合わせが多く見られので、要注意です。二つ目は、飲み会の後に締めのラーメンなどを食べることも多いと思いますが、これもやめましょう。アルコールだけでも、米や麦からできている日本酒とかビールには比較的多くの糖分が含まれています。例えば、ビールでは通常の350m缶で糖質約10gです。一缶ならば問題ないでしょうが、飲み会などになるとビールを5缶以上飲むことも少なくないのではないでしょうか。ここにさらにラーメンを食べると、糖質はアルコールと締めだけで100gを簡単に超えてしまいます。ちなみに、蒸留酒と呼ばれているウィスキーや焼酎には糖分はまったく入っておりません。

そして三つ目ですが、この二つがなかなか出来ない人は、しっかり運動しましょう。いわゆる脂肪燃焼運動です。実際、いつくかのがんで脂肪燃焼運動ががんの予防に効果があることが、科学的に証明されております。例えば、走らなくとも、速く歩くだけでも、10分で糖分を15g程度消費することができます。30分で約50gです。どうしても炭水化物を多く食べたい方は、是非脂肪燃焼運動することをお勧めします。また、がんばかりでなく、その前にある糖尿病、高血圧、肥満などの生活習慣病の予防にもつながります。

                        東京月島クリニック 非常勤医師 髙橋 豊

TOP