新型コロナ感染症とビタミンC
コロナ予防にビタミンCは本当?
ビタミンCというと美白・美肌の効果を想像される方も多いと思いますが、ビタミンCはウイルス感染を抑制する効果についても古くから知られているのです。ここでは、今改めて注目されるコロナウィルスに対するビタミンCの効果についてのお話をしてみたいと思います。
インターフェロンによる免疫力向上効果!
体内にウイルスが侵入すると、 「インターフェロン」というタンパク質がつくられます。インターフェロンは、細胞にウイルスの増殖を抑えるタンパクを働かせるように指令下しています。ビタミンCは、白血球の一種であるリンパ球の働きを活性化し、インターフェロンの分泌を促進する作用があり、ウィルスに対する免疫力の向上に役立つと言われています。
活性酸素を中和しウィルスの働きを抑止!
ウィルスが体に侵入すると、白血球が体をウィルスから守るために戦います。(免疫のしくみ)ウィルスを白血球の中に取り込んで殺すときに大量の酸素を消費して活性酸素を作り出し、その強い毒性で破壊しています。その際発生する大量の活性酸素は一方で組織・細胞の破壊してしまいます。高濃度ビタミンCには抗酸化作用があり、この活性酸素を中和して組織・細胞の破壊を食い止め重症化を防いだり、ウイルスの侵入、拡散を防いだりしてくれます。
重症者はビタミンCが欠乏?
諸外国の研究によれば、スペインにおいて、コロナの重症ICU患者の血中ビタミンCを測定したところビタミンC欠乏状態であったことが報告されたり、米国では、コロナ重症患者の生存者と死亡者の比較において血中ビタミンCとビタミンDが顕著に低値だったことが報告されています。これに対して、重症患者にビタミンCを投与し症状改善を試みる研究もされています。
このようにビタミンCには、ウィルスの侵入やウィルスの働きを防いだり、重症化を防いだりする効果が考えられています。コロナウィルスについても同様にこの効果が世界中の研究で効果が報告されていることから、マスクや消毒や三密の回避など基本的な感染予防策に加えたプラスαの予防策として有効な手段の一つと考えています。一部では、ワクチン接種後の副反応を和らげたり、感染後のコロナ後遺症の症状緩和にも効果がみられた症例もあるようです。
人間は動物の中では稀ではあるのですが、自らビタミンCを体内で作り出すことができません。それゆえ、食事でビタミンCをしっかり適量摂取することが望まれますが、なかなか食事だけでビタミンC必要十分に取り入れることは難しいのが現実です。当院では、サプリや点滴にて効率的にビタミンCを摂取する治療を提案しています。
コロナ対策にビタミンC摂取を有効的に取り入れてみてはいかがでしょうか?